とザル雑記

とザルの雑記です。面白そうなこと思いついたらゆるゆる更新するよー!

僕の夢|中編

どーも、とザルです♪

前回のあらすじ

本が大好きな僕。本が苦手だという周りの子たち。そこで僕は思うのです。<この人たちを物語の中に連れていきたい!そしたら本の魅力に気づいてくれるはずだ…!>それが全てのはじまりでした…。

それから僕は誰かを物語へ連れ込む方法を考えるようになりました。ここで重要なのが、まず現実世界に物語をもってきてあげることだ。そう、だから実際に体験できるというポイントは昔からずっと大切にしていました。

以下、小学生から、中学生くらいにかけて考えていた物語の入り方について書いてみたいと思います。

この頃はまだ本に入るということに重きを置いていたので、作りたかったのは<マジック・ツリーハウス*1>の世界でした。

言語化するのは難しいですが、イベント会場の真ん中にツリーハウスがあって、それに乗って、飛び込みたい世界について書いた本を指さし、<ここに行きたい!>というと、ツリーハウスが廻り出し、4つのエリアから1つのエリアの物語の追体験が出来るというもの。

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マジック・ツリーハウスイベントの図

ここで大切だったのは、本がきっかけでその世界に入るということでした。これで、本に入った体験が提供できるんじゃないか…?

はたまた、画面で四方を囲まれた部屋がたくさん連なっていて、そこにモンスターを映し出しながら体験型の不思議のダンジョンをやったら主人公になれるんじゃないか?

そのあとに影響されたのは<都会のトム&ソーヤ*2>の世界。作中に登場するR・RPG<リアル・ロールプレイングゲーム>は現実世界を舞台にしたゲームのこと。だから、こんな感じのものを作りだせれば物語の主人公にできるんじゃないかという妄想が膨らんだ…。

この頃考えていたのが、街歩きの推理ゲーム。当時<東川篤哉*3>の推理小説名探偵コナンが大好きだったもので…。これは当時のメモが残っているので、それを綺麗にしたものを載せよう…。

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街歩き推理ゲーム

半分、自分の願望ですけどね…。実際に現場が用意されている中、推理をしてみたいというのが僕の望みでした。小説の冒頭を配ってその後を期待させるなど、本へのこだわりは強いです。何より、自分のその日の動きが小説の一部になるというオプションプランに本の主人公になりたいという強い意志が感じられます…(笑)

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そんなこんなで物語の入り方について考えていた中学生のある日のことです…。

僕は衝撃的な出会いをしました。

 

その日、僕は何らかの映画を見に行きました。そこで映画のチラシをたくさん取った。映画のチラシって何故か気になると全部持ってきたくなっちゃうんですよね…。その中の一つに実写映画<宇宙兄弟>の試し読みコミックがありました。やった、漫画ついてるじゃんと何気なく手に取りました。この漫画がきっかけで宇宙兄弟のことが大好きになるのですが、それはまた別の話…。

僕の心に響いたのはその冊子の後ろの方にある広告欄でした。そう、そこに載っていたのが、<月面基地からの脱出>というイベントの情報。文章は定かではないが、書いてあったのはこんなイベント情報。

<このゲームイベントは、実際にあなたが謎を解いて、脱出に挑戦します。>

なんだ、これは…?衝撃が走った瞬間でした。実際に謎を解いて脱出する?自分が主人公になる体験が出来るってことじゃないか…!!!

必死になって情報をかき集めました。何だこれは、何だこれは…?こんなものがこの世の中に存在しているのか?これは僕がずっとしたかったことではないか?このゲームは絶対僕のためにある!<本の主人公になる>体験が出来るんだ!!!

 

そう、これが僕と<リアル脱出ゲーム>との出会いでした…!

中学生の僕は、結局親を説得できず、月面基地へは行けなかったのですが、このイベントへの興味、SCRAPへの興味は絶えず、ゲームブックを買ってみたり、どうにか行く方法を考えたり…。(まだ、大都市でしかイベントを開催していなかった…)それでもなかなか中学生にはハードルが高くて…。何か月か後に地元初のSCRAPの謎解きイベントが開催され、そこでやっとこさSCRAPに触れられたわけです。そして、謎解きのクオリティーの高さ、閃いたときの楽しさに魅了されファンになりました。本物のリアル脱出ゲームに触れられたのは更に数か月後でした。テーブルと、謎と少ない装飾だけでこれだけ人を熱狂させる体験を生み出せることが衝撃でした。そう、僕らは物語の中に確かにいたのです…!

コレだ!僕は思いました。この先にきっと僕の目指す<物語の中に入る体験>があるに違いない…!

明確に目標を立てた瞬間でした。<リアル脱出ゲーム>を僕の手で作り出すんだ…!

 

後編へ続く…

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余談ですが…。

僕は小学生のころから<将来の夢は?>と聞かれるのが大嫌いでした。答えられないのです。当時、僕が感じたのは、将来の夢というのは<大きくなってやりたい職業>であるということ。でも、大きくならなきゃやりたい職業なんて分からないだろ…?確かに動物は好きだけど、本当に動物園の飼育係になりたいかと言われれば分からないと答えるしかない…。僕はあまり将来に対する明確なビジョンを持ち合わせていません。今もそう。将来について考えろよと言われると途端に頭が働かなくなってしまう…。

今回、夢についてと語り出しましたが、これも夢の一種なんだと気づいたのは高校が終わりかけている頃でした。<実現したいこと/作りたいもの>も夢になり得るんだって…。それが、僕が<夢のない子>から、<夢を追える自分>に変わるために必要なことでした。夢は職業だけじゃない…!

今の小さい子も将来の夢と言われ、なりたい職業を答えさせられるのでしょうか…?もしそうであるならば、僕は夢に関するそういった価値観を壊すような何かを作り上げなきゃなと思うわけです。夢がないと寂しそうに下を向いた小さい頃の自分を救うために…。

 

とザルでした~♪

*1:マジックツリーハウス|ある兄妹がふしぎなツリーハウスを使い、様々な本の中に冒険しに行く大人気児童書シリーズ。

*2:都会のトム&ソーヤ|普通の中学生の内人とゲーム好きの創也がR・RPG<リアル・ロールプレイングゲーム>を作ろうと奮闘するはやみねかおる作のヤングアダルト向け小説シリーズ。

*3:ユーモアミステリー作家。本格ミステリーとコミカルな会話の融合が魅力。代表作は謎解きはディナーのあとで